母子家庭を補助する児童育成手当とは|制度内容や利用手順などを解説

母子家庭や父子家庭など一人親家庭に対して手当金という形で生活を支援してくれる児童育成手当ですが、そんな児童育成手当は児童扶養手当と制度名が似ているため多くの方が混同しています。しかし児童育成手当と児童扶養手当では微妙に内容が違うため、受給するからには正しく違いを理解しておきましょう。以下、児童育成手当の内容全般と児童扶養手当との違いについて、さらには申請から受取りの流れや注意点などを解説します。

児童育成手当は一人親家庭を対象にした給付金制度

児童育成手当とは、母子家庭や父子家庭などの一人親の児童(育成手当)、または障害をもった児童(障害手当)をもつ家庭に対して、生活安定・児童福祉増進の目的で支給される給付金制度のことです。児童育成手当は国の制度ではなく自治体独自の制度であるため、全国の都道府県で実施されている訳ではありません。児童育成手当という制度名で制度実施をしているのは主に東京都であり、他の自治体では違う制度名で内容や目的が近い制度が存在します。

児童育成手当で受取れる金額

児童育成手当で受給できる金額は一人親家庭(育成手当)と障害児童家庭(障害手当)で変わります。さらに育成手当,障害手当ともに、扶養児童人数によって月額の支給額が変動する仕組みです。育成手当は扶養児童人数1人に対し月額13,500円で、障害手当の場合は扶養児童人数1人に対し月額15,500円からとなっています。つまり、育成手当の場合は児童1人につき月額13,500円が加算され、障害手当の場合は児童1人につき月額15,500円が加算されるということです。

また児童育成手当には所得制限が設けてあり、養育者の所得額が所得制限を超えると児童育成手当の対象外となります。以下は児童育成手当の手当扶養人数別支給額と、扶養児童人数別所得制限表ですので参考にしてください。

 

児童扶養手当との違い

児童育成手当と制度名が非常に似ている制度で「児童扶養手当」というものがありますが、こちらの制度目的も父母の離婚等の理由により一人親の家庭または父または母の代わりに児童を養育し生計を同じくしている家庭に生活安定・児童福祉増進というものです。このように二つの制度の制度名や目的が似ているため多くの方が混同されますが、実は制度を実施している機関や内容が異なるため全く別の制度なのです。

①自治体制度と国制度

まず大きな違いは、児童育成手当と児童扶養手当の運営元が異なる点です。前述しましたように児童育成手当は自治体独自の制度であり、自治体(主に東京都)が運営しています。しかし児童扶養手当は国の制度であるため、全国共通して支給対象条件に当てはまっていれば、どの都道府県,市区町村に住んでいても利用できるのです。

運営元が異なるため制度の内容も違い、児童育成手当と児童扶養手当では支給される金額等がそれぞれ異なり、児童扶養手当の場合は、扶養人数1人につき月額42,290円が支給されます。

 

②所得制限の範囲

児童育成手当には受給者のみに所得制限が設けられていますが、児童扶養手当には、受給者以外にも扶養義務者に所得制限が設けられています。さらに養育費を受け取っている場合は、養育費の8割も受給者の所得に含まれ計算されるため、児童育成手当の所得制限よりも制限範囲が広く制限も厳しいというのが児童育成手当と児童扶養手当の違いです。

 

児童育成手当を利用するには

児童育成手当の受給条件

児童育成手当の申請前に、自分自身が児童育成手当の支給対象に該当しているかあらかじめ確認しておきましょう。児童育成手当では育成手当と障害手当で区分されるため、それぞれ条件が別々に定められています。以下条件を参考に該当しているか確認してみてください。

【育成手当】

□以下のいずれかの状態にある18歳まで(18歳に達する日以後の最初の3月31日まで)の間にある児童を扶養している方

 ・父母が離婚した児童

 ・父もしくは母が死亡した児童

 ・父もしくは母が重度の障害(身体障害者手帳1~2級程度)である児童

 ・父もしくは母が行方不明である児童

 ・父または母に引き続き1年以上遺棄(捨てて置き去りに)されている児童

 ・父または母が裁判所からのDV保護命令を受けた児童

 ・父または母が法令により1年以上拘禁(逮捕)されている児童

 ・婚姻によらないで出生し父または母に扶養されていない児童

【障害手当】

□以下のいずれかに該当する20歳未満の心身障害児を扶養している方

 ・知的障害児で「愛の手帳」1~3度程度

 ・身体障害者で「身体障害者手帳」1~2級程度

 ・脳性まひ又は進行性筋萎縮症

[参考・引用:新宿区『児童育成手当』]

児童育成手当の申請から受取りの流れ

Step1.各自治体での制度内容や申請方法を確認

児童育成手当制度を実施しているのは主に東京都でありますが、区市によって内容や申請方法が多少異なることがあるため、まずお住まいの住所を管轄している役所のホームページや窓口にて内容の詳細や申請方法などを確認しておきましょう。

 

Step2.必要書類を揃えて申請

児童育成手当の内容詳細が確認でき、自分自身が制度の対象者に該当することがわかれば、申請に必要な書類を揃えて自治体の担当窓口に提出します。書類を提出すれば申請が完了するのですが、自治体により必要書類が異なることもありますので、必要書類も事前に確認しておきましょう。主に共通して必要な書類は以下です。

【必要物・書類】

・請求者と児童が記載されている戸籍謄本(発行から1ヶ月以内)

・請求者の名義が確認できる口座情報(預金通帳など)

・印鑑(朱肉を使用するタイプ)

※障害手当の場合は、「愛の手帳」「身体障害者手帳」もしくは診断書が必要になる場合があります。

 

Step3.申請翌月から支給対象、4ヶ月に1度支給

申請が完了すれば、申請月の翌月からが支給対象月となります。児童育成手当について毎月支給されると勘違いされる方が多いのですが、支給日は基本的に年間3回と決められています。児童育成手当の支給月は6月(2・3・4・5月分まとめ額),10月(6・7・8・9月分まとめ額),2月(10・11・12・1月分まとめ額)で、支給日は自治体によってことなり、多くの場合支給月の10日から15日までの間に支給されます。

 

Step4.1年に1度「現況届」を提出

現況届とは、翌年以降も児童育成手当を受給する資格があるかどうかを判断するための申請書です。1年に1度、提出する必要があり、初回申請時と状況が変わり所得額が増え制限外になった、または現況届の提出をしなかった等の場合は、支給対象外となります。過去に申請した際と状況が変わっておらず受給資格対象に含まれている場合は引き続き児童育成手当金が支給されます。

一般的には、6月上旬頃に自宅に郵送されるので、同封されている返信用封筒にて期限内に返送し提出完了です。

 

現況届の提出忘れには注意!

前述しましたが児童育成手当の場合、毎年引き続き制度を利用するためには現況届を提出する必要があります。この現況届を提出しない、または提出し忘れてしまうと翌年以降の受給ができなくなるため必ず忘れずに提出するようにしましょう。

児童育成手当制度を実施している自治体は主に東京都ですが、各自治体でも制度名は違えど目的対象が似ている制度を取り入れている自治体は存在します。制度利用を希望される場合は、お住まいの住所を管轄している自治体が運営するホームページで児童育成手当と似たような制度がないか確認してみてください。

 

ライタープロフィール

DAY EASY編集部
金融、不動産、人材紹介、WEBメディアなどの業界出身者が集まり、お金や不動産、キャリアなどを軸に女性の人生を明るく豊かなものにするため、各々の専門分野に特化した有益で信頼性の高い情報を発信。

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